秋の夕暮れ

2/7
前へ
/431ページ
次へ
2017年11月25日。 俺は、とある道の駅にいた。 昼間は小春日和で過ごしやすかった1日も、もう終わろうとしている。 もう、何日目だろう? ひとりぼっちになって。 体が怠い。 腹の調子が悪すぎて 「腹、減った…。」 なんて呑気なこと、言ってる場合じゃない。 何日か前、出くわした野良猫に噛まれた傷は、 化膿して熱を持ち腐臭を放っている。 毛皮は薄ら汚れ、自慢の長い尻尾はしつこい下痢で湿り、ガビガビの棒ッ切れみたいだ。 力なく周りを見渡す。
/431ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加