《蒼》を探して 後編

待ち人

　イサエルを探していたブルラ、泉の周辺に来ていた。
「イサエル様……どこに行ったのですか？」と少し落胆したとき、突如爆音と共に地響きが震えた。
「えっ、何！？」と慌てふためながら泉に顔を出した瞬間、泉の中からイサエルと共に和装の女性が出てきた。
やっと目的の人を見つかったのは嬉しく思ったのだが驚きの方が遥かに多かった。
陸地が近かったからなのか二人は、少し慌てながら上がってきた。
かなりの距離を泳いだのか二人はかなり息乱れていた。
「イサエル様！いったい何処にいたのですか！それとその女性は誰ですか！」と混乱に陷いったのかブルラが口早く問いただしてきた。
「ちょっと……泳ぎ……にな」と適当に誤魔化した。
　少し落ち着きを取り戻したところで二人はふらつきながらも立ち上がった。
「泳ぎって……それにしてもその女性は誰なんです？」と呆れながらも話の中心をヴィージュに移った。
「ヴィージュです。白蛇の……」と言いかけたとき別の誰かの声が彼女の正体を言った。