凄惨な新年

4/7
前へ
/141ページ
次へ
 同日午後、事件の会議に集まった面々は皆ぐったりとした顔をしている。  仕事始めの早朝からかり出されたファウスト、アシュレー、グリフィスの顔色は優れない。戦場に出て、もっと大変な光景をみているだろう人達もちょっと辛そうだ。  平然としているのがエリオット、リカルド、そして別荘地の検死を行ったハムレットだ。流石医者と言える。  そこにシウスとクラウルが加わり、ようやく事件の報告が行われた。 「今回事件は計四件。おそらく同一犯です。殺し方、現場に類似点が多数あります。事件発生の期間は一月一日から一月三日までの三日間と思われます」  事前に騎兵府の中で報告会がされ、それをとりまとめていた。ぐったりな人達を代表し、ランバートが報告をしている。 「第一発見者に話を聞いた。大抵がその家に通っている家政婦や、新年の暇を終えたメイドだった」  クラウルの報告にも、シウスは静かに頷いている。     
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

405人が本棚に入れています
本棚に追加