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本棚に追加 ぶすくれた顔をしたグレイに首を傾げた男が、ぽんぽんと子供の頭を撫でる。
「さわんな!」
拗ねたような声と共にぺしんと払われた手をまじまじと見てから、レクシリアはそのままその手をグレイの前へと差し出した。そしてその整った綺麗な顔が、親しみを籠めた笑みを浮かべる。
『ま、取り敢えずよろしくな、グレイ』
そうやって呼ばれた自分の名は、自分が知っている音とは少し違うのに、心にすとんと落ちてくるような心地良さがあって、グレイはまた少しだけ泣きそうな気持ちになってしまった。だから、それをごまかすように、乱暴にレクシリアの手を掴む。
そして、少し潤んだ強気な目が、キッとレクシリアを見た。
『りーあ!』
これが、後に冠位錬金魔術師となる少年と、未来のグランデル王国宰相の出会いだった。

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