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今、俺の頭を占めているのはアノ事で、目の前にいる、がっしりとした悠真君も…そう考えてしまうと、真っ直ぐに見れなくなった。
やっぱり、聞くことなんて、できない。
この日の練習は、どうにも集中できないまままで、事情を知らないメンバーからは、具合が悪いんじゃないか?と心配された。
これが両想いなら、浮かれるばかりなのに、片恋となると、こんなにも悩ましい気持ちになるなんて、恋とは恐ろしい。
「大丈夫、大丈夫!」
そう言いながらも、パスミス連発。シュートは大きく枠を外れ、散々だった。
夕方からは居酒屋のバイトが入ってる。
昨日来て今日も、なんて、そんな事はないだろう。
ひょっとして今夜は、バーに行くつもりなんじゃ…
そう考えると、一層落ち着かない。
名前も知らない彼を独占したくて仕方ない。
週末が待ち遠しくて、たまらない。
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