オオカミの秘密

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部屋に戻って、先生にメールする。 寝顔が見れてよかったですと返信がきて、顔が熱くなる、 失敗だ。車の中で寝てしまうなんて。 トントンとドアをノックする音がして、しおりんがやって来た。 「無事に帰って来た?」と笑っている。 「もちろんですよ。」とニッコリしておく。 1度抱きしめられたことは黙っておこう。 きっと、菅原先生にとっては挨拶と同じようなものだ。と考える。 「菅原先生って、プライベートではどんな感じ?」と聞かれて、 「車の運転が好きなことと、 ジェットコースターが嫌いなことがわかった。」と報告すると、 「ジェットコースター苦手なんだ。意外~。」と笑う。 「ミュー、菅原先生の事が好き?」と聞かれ、 返事が出来なくなる。 「先生の事を考えると、 ドキドキしたり、息苦しくなったりする。」と言ったら、 「それは恋だね。」としおりんが言った。 そうか、やっぱり、これが恋か。 でも、 「菅原先生には、好きな人がいる。」と答える。 「奈々さん?」としおりん。 私はそっと頷く。 「奈々さんの事を『特別』って言ってた。」と笑っておく。 「そっか。」としおりんは 「初めて好きになったひとが バツイチオオカミって大変だねえ」と顔をしかめて来る。 「大変です。」と私は大きくため息をついた。
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