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「しかも最近一人暮らし始めたんですよね? じゃあ余計にそういうのもらっても困りますよね」
「そうだね。接待が多いから食事も外で済ませるばかりだし、処理しきれないね」
「彼女に料理作ってもらったら処理できるんじゃないっすか?」
先日来た時にお嬢様との付き合いはもうない、と多月が言ってあるにもかかわらず、忘れているのかそれともすぐに新しい女がホイホイかかるとでも思っているのか、卓実はまた女のネタをふっている。
「そういう人は今いないから」
「何で今作んないんですか?」
「頻繁に女性とやりとりしていたらそろそろ査定に響きそうだからね。もうやめているんだ」
「あ、やっぱり警察って女遊びとかあんまできないんっすね。俺無理だわ」
警察官になる気だったのか。まあおまえは無理だな。女遊びを普通にしてるからな。
「できないことはないよ。遊んでいる者もいる。だけどそういう私生活の乱れた者は出世できないというだけのことだよ」
「クビにまではならないってことかあ。でもモテますよね? 放っておいても女から声かかりますよね? 職場でだって美人警官とかいるんじゃないっすか?」
ドラマのイメージか何か知らないが、よくこの手の質問を外部の人間からされる。そんなにもみんな美人警察官に飢えているのか。美人刑事に夢を見ているのか。
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