雨。

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ずっと部屋から見ていた 四角く切り取られた窓の外。 透明な雨の降る日は、 唯一誰も外で遊ばぬ日。 カオルはおもむろに外へ出た。 学校が休みになってから 久しぶりの外。 傘も持たず、 家の近くの公園へ走った。 誰もいない雨の日の公園は カオルにとって限定された遊び場。 雨の中、こいだブランコ。 「きゃははっ!」 と幼い子供みたいに笑い…… そして、笑いながら 目から暖かい雫が雨と一緒に流れ落ちた。 やがて、カオルは ブランコをこぐのを止めて、 うつむいた。 ザ――…… それは雨の日の公園。 一人ブランコに乗った少年は 空へ向かって言った。 サ ビ シ イ  
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