【第三章】楽しいお昼休みです

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それよかこの新聞。 午前中、生徒達の反応がおかしかったと他の教師らが騒いでたのは、これが原因か。 チッ、もっと早く知ってたら本気でお仕置きしてやったのにな。 覚悟しとけよ郁人。 <千葉視点・終わり> はぁい、こちらは保健室です。 あれから俺と優ちゃんと祥ちゃんは、真っ直ぐここにやって来ました。そんでたった今、手首の治療が終わったとこー。 まぁ別にたいした怪我じゃ無いけどね。 それはさておき。 「手当てしてくれてありがとぉ。晴巳せんせぇが今日も美人で、俺すっごく幸せー!」 「ふふ、ありがとう郁人くん。僕も綺麗な郁人くんに会えたから今日は嬉しいな」 俺の目の前で、くすくすと笑う美人保健医さんこと “向井 晴巳”(ムカイ ハルミ) せんせぇ。うわぁ花が綻ぶような笑顔ってまさにこんな感じかな? うっとりー。 あ。晴巳せんせぇは第二保健室の担当医で、眼鏡と白衣姿がよく似合うふんわり癒し系美人さんなんだよ。 つまり学園のマドンナ(死語)的、皆の憧れのお姉さんみたいな存在です。 性別は男の人だけどね。 「郁人さん、マジで嬉しそうっスね。そんなに晴巳さんが好きなんですか? あ、いや、俺も晴巳さんに会えるのは嬉しいですけど」 「うん大好き。俺のお兄ちゃんになって欲しいくらい。て言うか晴巳せんせぇなら、お姉ちゃんでも良いかも?」 「郁人くんごめんね、僕は男だからお姉ちゃんは無理かな」 「えー大丈夫だよ晴巳せんせぇなら! 俺、絶対友達とかに美人な晴巳お姉ちゃんのこと自慢しちゃうし。休日に二人で買物行っただけで、次の日『郁人お前、晴巳さんとデートしやがって。弟だから許されるとか思うなよ!』なんて羨ましがられちゃったりするんだよねー。うわぁ俺、どうしよッ」 「もう、郁人くんったら大人をからかうんじゃありません」 そう言いながら。 晴巳せんせぇの、ほんのり赤くなった頬がたまりません。 可愛くて思わず、ぎゅーって抱きつこうとしたら背後にいた優ちゃんに取り押さえられました。 くそう、優ちゃんのいけず。 しっかし世間は狭いね。 実は千葉ちゃんと晴巳せんせぇが昔っからの親友同士で、さらに二人とも祥ちゃんが属するチームのOBだったりとかさ。 .
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