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親衛隊のチワワちゃん達全員と俺がセフレ関係だとか。
ありえないしー。だって俺ノンケだもん。
否定しても良いんだけど、優ちゃんが「噂通りのフリをしとけ」って。
何か、その方が都合良いんだって。よく分かんないけど。
「それに先程のは、この学園に来たばかりの転入生に対する、仮にも生徒会会長の態度や発言とは思えませんね」
「転入? なるほど、こいつがそうなのか」
「……」
おお、今一瞬ニヤリッて笑いましたよ。
何だか良い流れですなぁ。滝沢副会長さんありがとう!
でもって王道(仮)くんはやっぱり王道くんだったんだッ。
「ふん、そうか。おいキモネクラ転入生、お前の名前は?」
「キモネ……!? か、勝手に変なあだ名で呼ぶなよ! それに、人の名前が知りたきゃ、先に自分から名乗るのが礼儀だろっ」
「ハッ、お前のような奴に何故わざわざ名乗る必要がある。オラ、さっさと言え」
「いい加減にして下さい、飛鳥!」
突然、滝沢副会長が転入生の腕を引っ張り、自分の背後に隠した。
――隠した?
え、なに今の。滝沢副会長が転入生を、橘会長から守ったんだよね?
ちょっ、ま、待ってこれマジで『生BL』しかも『王道』!?
凄いよ王道くん、君って奴は既に
あんなこと
【王道パターン1】
転入初日に案内役として出迎えてくれた副会長の作り笑いを「うそ臭い笑いは止めろよ!」と指摘する。
や、こんなこと
【王道パターン2】
完璧な筈の仮面を見破られた腹黒副会長に「へえ、気に入ったよ」と無理矢理キスされる。
を、副会長としちゃってたんだね!?
俺も、是非とも一目その腐イベントが見たかったです。うはああぁ……。
「チッ」
橘会長が舌打ちをした。かと思えば、無言のまま歩き出す。
あ、あれ?
俺様会長なのに大人しく行っちゃうんだ。
もっと強引に「瑞穂が庇うとは面白ぇ、気に入ったぜ」とか言って王道くんにキスしちゃったりしないんですか。えぇー。
……ハッ!
王道と言ったら食堂イベント。
なるほど、それまでお楽しみは取っとく訳ですね。了解です。
ふっふっふ♪
お昼の時間を楽しみにしてますーっ(敬礼)
――――。
って、何これ。
ちょびっと腐な妄想に耽まくってて今気付いたんだけど。何かね、周り中、皆がめちゃくちゃ俺の方を見てるような。
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