ファーストコンタクト

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「他に好きな人がいる」 そこそこ話しかけてから、ある日告白するとそういわれた。 東京ではイケメンで通っていたが、学校一の美少女みゆにふられた。 その美少女が愛したのは同じクラスのチンパンジーみたいな男ショウだった。 笑いの都大阪では、面白くて可愛げのある男がもてると知った。 少しでもその男の笑いにふれるため、話しかけていった。 クラス行事で司会の役割が回ってきて、緊張してどうすればよいかアドバイスを ショウに求めると、 「声がこもってるな。上に向かって喋ろうか。声も一段高く意識して。  ジギーの『グローリア~↑』みたいな感じで」 と真顔で言った。 どんな技術やねん、と周りにつっこまれながらも、僕は妙に納得した。 みゆも「あ、もしくは『薄紅色の~↑』みたいな感じで」 と瞬時に被せてきた。 ボケに瞬時にのっかるという勉強になった。
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