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 深山早苗がそのアプリを知ったのは、偶然なのか? または必然なのか? 兎に角、彼女はそれと出会ってしまった。  発端は、早苗が柄にもなくネットサーフィンをしていると、突然、恐ろしい事が起きた。  何と、赤い警告文字で、ウイルスに感染したとの通知が来た。 「なになに、私、やっちゃたの?」  そう、早苗は、ネット上にあるトラップに、まんまと引っ掛かり、パニックになる。  しかも、サマンサタバサと間違えて、サマンサタバタをクリックすると言う、初歩的なミスをやらかした。 「なになに、下の標示をクリックして、ウイルス対策ソフトをダウンロードしましょう。決して怪しいサイトではありません」  いちばん後ろの席とは言え、授業中なので、かなり焦っていた。  思えば、授業中にネットサーフィンなんぞで、ノリノリに調子こいた(ばち)が当たったのだろう。  早苗は後悔したが、既に遅い。
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