第1話  八嶋佐恵子

2/14
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
東京都内某所のオヒィスビルで田中修也(たなかしゅうや)は働いていた。祖母、妻、娘1人と4人暮らし、彼は多忙な生活を送っていた。 「田中、おい知ってるか?」 「何が?」 同僚の長島康弘(ながしまやすひろ)がにやにやしながら田中に訪ねた。田中は不思議そうに長島に問いかける。長島が知らないのかと驚き、話を続ける。 「今日は新人さんが入って来るんだよ、しかも美人さんだぜ、しかもアメリカの大手企業会社で働いてたんだとか。」 「・・・それが何。」 「なんだお前、興味ないのか?」 「全然。」 「・・・お前、本当に嫁さん一筋だな~。」 「良いだろ別に。」 「まあ、田中らしいな・・・。」  【ピンポンパンポーン】 『皆さん、おはようございます。本日より新入社員歓迎会を始めます、至急、社員の方全員、大広間にてお集まり下さい。』 突如、事務員の女性アナウンスの声が、オフィスビル中に響き渡り、長島が田中に言う。  「お、これからだな。ほら、行くぞ。」 「ああ。」 田中と長島は、大広間に急いで向かった。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!