奏でるは天使の吐息

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ソウタの部屋は昔来た時とはだいぶ変わっていた。 とはいっても、バンド関係とゲームが増えたってくらいか。あ。あと、ビビットな賑やかカラーだったのがカーキとグレーで大人しめにコーディネイトされている。ちょっと意外。 「さ。ゲームゲームーー!!」 「もうやんの?」 「だってそのために来たんでしょ?」 いや。家帰れねぇから泊めてもらいに来たんだけど。 とりあえずコレだな。なんて言いながらソフトを立ち上げている。とりあえずって……どんだけやる気だよ。 ちょっと待った。俺これ系苦手なんだけど。 ソウタがセットしたゲームは協力しながら相手チームを全滅させる戦闘?アクション?なんかそんな感じのゲーム。 コレって急に敵とか出てくっから嫌なんだよ。毎度ビクつくから本当嫌い。 案の定。 「テッちゃん、そこ地雷。」 「あ。敵!」 「そこ開けちゃ駄目!!」 ほらな?何度やってもすーぐ死ぬ。 結局その回が終わるまでソウタの勇姿をただただ見守るばかり。 「テッちゃんヘッタクソー!!」 ケラケラ笑いながら目の前の敵をバンバン打ち倒して行くソウタに若干狂気すら感じる。
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