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だって苦手なんだよ。仕方がねぇだろ!
シュミレーションとかロープレとか、一人で地道にストーリー進めるのが性に合ってる。
他のやつがやってんのを見てる分には別にどんなジャンルでもいいんだけど。
「テッちゃんってこんなにゲーム下手だったっけ?」
見事勝利を納め、ドヤ顔で振り返るソウタに軽く殺意を抱いてしまう。けど楽しそうにプレイするソウタを見るのは、うん。とてもいい。とても。
よーし!もっかい!と張り切るソウタに今度はちゃんと守ってあげるね?なんて言われる始末。いや。むしろ俺が守る側でいたいんだけどな。
「そこ、アイテム落ちてるよ!」
「あ。ほらまた地雷。おぉ!ちゃんと出来るじゃん!!」
……結局守られまくってるけど、褒められるのは悪くない。
なんとか今回は生きながらえている。ソウタのおかげで。
最終局面。緊迫した雰囲気の中、壁に隠れつつタイミングを見計らい、敵との根比べ中なのだが……急に現実側の部屋のドアが開いた。
「飲み物持ってきたわよー!」
湯気の立つマグカップを持って百合子さんが現れた。
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