第1韻 それは突然始まるお約束

2/8
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
 タイトルどおりに空戦できる飛空艇を手に入れた時、自分の好きなラップと好きな属性で戦えると知った時。  ソロでシナリオラスボスを倒した時、膨大すぎるステータスをカンストさせた時。  数多の思い出が溢れてくる。  ああ、まだ死にたくないな。  課金したさのプリペイドカード買いにコンビニに出かけるんじゃなかった。  到来、空から鉢植えがAll right  どんくらい、痛いかって言うと  頭がかち割れて、血が吹き出すくらい  人生の勝ち負け、私ここで負けDon't make未来  ………死ぬ直前になにラップ思いついてるんだろう。  馬鹿だな私は。  そう思いながら私は眠りについた。  そう、眠りについた筈だったのに。  どうして目の前に人がいるんだろう。  「やっほー、クサリちゃーん」  軽く声をかけてくる真っ白な何か。  随分とイケボで、だけれど輪郭しか見えない。 声しかわからず、姿形もはっきりしない白いモヤのような存在。 まるでゲームに出てくる神様みたいだ。  「ごめんねー、君に依頼があって死んでもらいましたー!」  ……は?  今この白いのなんて言ったの?  死んでもらった?  「そうだよー、僕は神様だ。君らが一般的にそういう存在さ」  白いのがそんな頭のおかしなことを言う。     
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!