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夏鈴が唇を噛みながら、喉の奥から絞り出すような呻き声を上げた。そして、オクターブ上の甲高いか細い悲鳴を上あげて反り返った。俺は起き上がってそのままシーソー式に夏鈴をソファに仰向けにした。そして、イキきれてない彼女のナカでもう一度解き放った。
お互いに放心していると、チャイムが鳴る。ハッと我に返ると、慌てて事後処理を始めた。俺はドアの前まで行って「すいません! 五分待って下さい!!」と叫んだら、「かしこまりました」って返事が聞こえてきた。
夏鈴はバスルームに行って乱れを整えていた。さっきまでふしだらなことをしていたとは思えないぐらいに、きちんとする。
「大丈夫?」
「うん…。ちょっとやり過ぎたね」
「スッキリした?」
鏡越しに俺を一瞥した夏鈴は口紅を塗り直しながら、「全然足りないってば」といった。
濡れたタオルで俺の顔や首についた夏鈴の口紅を拭きながら、俺はぼんやりと夏鈴を見ていた。
「すっげぇ」
「それ以上言わないで良いから」
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