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「最近、紀之と雪歩が、仲良くしているのを見て、嫉妬してた。」
「バカね。仕事上じゃない。」
「うん。私、本当に馬鹿だった。」
ようやく笑顔になってくれた小百合に、私の顔もほころぶ。
「もう、定時になっても迎えには来ないから。これからは、紀之の事、使いまわして。」
「使いまわしてって、金子さんは先輩よ?」
小百合が笑うと、私も笑った。
そして小百合は、別な話題も振りまいて行く。
彼女は、私の隣の席に座った。
「ところで雪歩の気持ち、紀之に伝えなくていいの?」
「いいわよ。伝えたところで、何にもならないし。」
「そんな事ないわよ。人を好きになるって、大変な事よ。相手を思いやる気持ちだもの。伝えるべきよ。」
小百合は、なぜ急にそんな事を言いだしたのか。
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