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そりゃ『日焼けした雪女』とか、ボクだって見たく無いけど!
「え‥‥チョット待ってよ!『雪』って日焼けするの!?『溶ける』とかじゃなくって?」
とりあえず、聞き返すと。
「焼ける‥‥『雪焼け』って言って‥‥」
焼けるかぁぁぁぁ!
それは、雪の反射で日焼けするヤツだろぉぉ!
ダメだ‥‥どうしても『固定概念』から離れられない‥‥。そう、此処は常識の通用しない世界だったんだ。
‥‥少し、気を取り直そう。
「でも、『塗り壁君』とかは元々が『黒い』んだし気にする必要も無いと思うけど?」
うーん、と一つ目が腕組みをする。
「『出て』も皆んなで出来る事って限られるからなぁ‥‥体格とか違うしさ」
なるほどね、それはそうかも知れない。仮に『鬼ごっこ』しようとするなら、塗り壁はずっと『鬼』のままだろう。いや、一反木綿だって外の風が強ければ『格好の標的』に違いあるまい。
何か、無いんだろうか? 皆んなで出来そうな‥‥
「だからよぉ‥‥言ってんじゃんか、一反木綿。『野球やろうぜ』ってさぁ。お前、『外野』任せるからよ」
油すまし君が一反木綿の肩を叩く。
「やだよ!どうせまた外野フライを『身体でキャッチしろ』とか言うんだろ?」
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