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「え‥‥『これ』は!」
思わず絶句するボクを他所に、一つ目はさも『当たり前だろ』という顔をする。
「そうさ、『スマートフォン』だ。皆んな持ってるぞ?」
待てぇぇぇぇっ!
いくら何でも、それは無いだろう!それは!
近代化するにも限度ってモンがあるだろうがぁぁぁ!
「いやっ!チョット待ってよ」
とても信じられないというか。
「いやぁ、最近は便利になったよ。これのメッセージ・アプリを使えば『小声で喋る』とかしなくて済むし、GPS位置情報サービスを活用すれば他チームの位置が‥‥」
「てっ、いうか!此処ってスマホが通じるの!?」
一つ目が困惑した表情をする。
「通じるというか‥‥そもそも、この辺一体の山々には全て『公衆無線LAN』が張り巡らせてあるから、何処でも無料でWi-Fiが使えるし‥‥」
何だよ、その高度情報化社会はっ!
本当に此処は『妖怪村』なんだよな?!
「いや‥‥その‥‥『発展してる』って言うか‥‥はは‥‥」
自分でも顔が引きつっているのが分かる。
「だろ? スゲーだろ? ははは!こうした『社会インフラ』は、ウチの校長‥‥というか、村長が色々と交渉して整備されてんだよ。学校だって、村長が自治体と協議して建てたんだから」
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