妖怪にだって怖いものはあるんだよ

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「まぁ、そういうのはボクのお父さんが『プロ』だから。大丈夫だと思うよ、多分」 そう答えるしかなかった。ま、実際そうだし。 二人と別れて、ボクは自宅に入った。 「‥‥ただいま」 「おう! お帰り。早かったな」 お父さんは、すでに帰宅していたようだ。 「どうだった、学校は? 楽しかったか?」 奥から、ノソノソと歩きながら出てくる。 ‥‥つーかさ、『それ』どころじゃ無いし! 「お父さんっ! よくもボクを騙したなぁ!」 「な、何だ、何だ!」 思わず、お父さんが怯んだ。 「何だじゃないよっ! お父さんは知ってたの?!『あの学校』が『妖怪学校』だって事を!」 まったく、どれだけビックリしたと思ってるんだよ! 「あ、ああ、それか‥‥はは‥‥ゴメン、ゴメン。だって事前に教えたら『絶対に行かない』って言うだろ? だから教えなかったんだ。けど、皆んな『いい妖怪(ヤツ)』だろ? だから不安は無かったんだ」 「そりゃ、行かないって言うけど! でも、どれだけビックリしたと思ってるんだよ!」 何しろ、文句のひとつも言わないと収まりがつかない。 「そりゃぁ、お父さんなら『不安は無い』かも知れないけどさぁ‥‥」 ボクのお父さんは、現代に生きる『陰陽師』だ。     
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