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誰かが向こうで手を振っている。
‥‥あれ? お父さんかな? なんか、見た感じそんな風だけど‥‥
近寄ってみると、確かに似てる‥‥が。
ボクだって『陰陽師の末裔』なんだ。
お父さん程じゃないけど、まったく『そういう力』が無いってワケじゃない。
『おかしい』と思う。 姿形は確かに『お父さん』だけど。
前方に見える『アレ』は、明らかに『別の何か』だ。
‥‥そうだ、学校には『アイツ』が居なかった。
あの、『とても有名な妖怪』が。
「おい‥‥気をつけろ‥‥アイツ‥‥」
一つ目も、『それ』に気づいたようだ。ボクを片手で制している。
すると、
「ホホホ‥‥気づかれたか‥‥ま、仕方あるまいなぁ」
そいつは、ニタァと笑った。
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