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給食の時間がやってきた
やがて午前中の授業が終わって、給食の時間になった。
『昼御飯は給食だから』って聞いてたから、ボクは特に弁当とかの準備もしてこなかったけど‥‥
いや、しかしだ。
この学校の生徒って『妖怪』なんだよな? いちおう、それでも、とりあえずは!
だとすると『彼らの食事』って‥‥一体、‥‥何?
古の伝承とかだと、『人間の魂』とか喰らうって聞くけど‥‥どうなんだろう?
すると、教室のドアを開けてヌッ‥‥と『一番、大柄な生徒』が入って来た。
「持って来たぞ‥‥シチュー‥‥あと、牛乳もある‥‥」
その手には、湯気の出てる寸胴がブラ下がっている。
「おぅっ!済まねーな『塗り壁』!いつも重いモンを持たせちまってよ」
油すまし君がピョンピョンと飛び跳ねながら、配膳の皿を用意している。
「‥‥構わん‥‥オレ‥‥重いの‥‥重くないから‥‥」
うーん、この妖怪って意外と優しいんだろうな。大柄な人って大らかな性格をしてるイメージだし。
「それはいいケドさぁ? 阿部っちは『大丈夫』かなぁ‥‥アタシらと同じオカズでも。『口に合わない』とかさー? 無けりゃイイけど」
猫娘が心配そうな顔をしている。
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