青い瞳の彼女

クリスマスイブの日、高校の授業が終わるといつものように拓海が声をかけてきた。

「大輝、帰るぞ！」

この日僕は、中央公園通りのイルミネーションを見に行きたくて拓海の誘いを断った。

「今日、ちょっと用事があるから一緒に帰れないんだ！」

拓海は詮索することもなく、

「じゃぁ、また明日ね！」

と言って、帰っていった。

僕にとって拓海は良い親友で、拓海が僕に気を遣ってくれていると感じることがよくある。

今日も心の中で拓海に感謝しながら、僕は高校を出て街に向かった。

僕は、美月との最後の日に立ち寄ったコーヒーショップで時間を潰してから、夕方中央公園通りを散歩した。

僕は先日中央公園通りを美月と手を繋いで歩いた時の美月の手のぬくもりを感じ、美月と一緒に過ごした日々を思い出しながら歩いていた。

よくコーヒーショップに立ち寄って、たくさん話しをしたこと、水族館やテーマパークに遊びに行ったこと、夏休みに海に行って遊んだことを思い出していた。

どの思い出も楽しことばかりで、僕にとっては良い思い出として心に刻まれている。

僕は、美月と出会って美月からたくさん元気をもらっていたと感じていて、美月と過ごした日々が、とても幸せな時間だったことを痛感していた。

美月はいつも笑顔で元気に接してくれて、僕を楽しい気持ちにさせてくれた。

その美月がいなくなった今、僕は寂しくて寂しくて耐えられなかった。