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「最高傑作だと思いませんかねぇ?」
男の話し声だ。
「知りませんよそんな事。私達がした事ではありませんから。あの方の手柄でしょう?」
...これは女?
「だとしても―――僕らだって計画に携わっていますよ~?」
「はぁ...バイト代増えたらいいのに...」
見知らぬ声主。
もしかしてレスキュー隊?
いや、でも生きてるはずがない。
私がドキドキと、声を荒くしていると、
「しっ。静かにして」
と、真剣な顔付きで、ルナちゃんが言ってきたので、すかさず私は息を止めた。
すると次第に男と女の声は小さくなっていき、ここから出ていったようだった。
「......ルナちゃん、もう大丈夫かな...、ねぇお母さん達大丈夫かな?みんな大丈夫かな?ひかりちゃんとか、けんとくんとかみんな生きてるよねぇ...?ねぇ、ねぇ?」
もう、私にはルナちゃんしかいない。
怖い怖い怖い怖い。
ルナちゃんだけが私の光。
「...私には分からないよ、るりちゃん。だけど、きっと大丈夫。私とるりちゃんはずーっと、一緒だよ?」
ありがとう、ルナちゃん。
その気持ちでいっぱいだった。
ルナちゃんが居てくれただけで、どんなに心強かったか。
だから、このままずっと一緒だと思ってた。
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