命名編

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命名編

我輩は悪の帝王である。 秘密結社を作ったはいいが、名前がなくては始まらない。 と、いうわけで命名会議である。 さあ。悪の名にふさわしい名前を決めようではないか。 「エビルサンダーというのはどうでしょう」 と、戦闘員。 「厨二の匂いがするので却下である。あと、秘密結社らしく、頭にはちゃんと(秘)を付けることが必須だ」 「あ、秘密結社って(秘)になるんすね」 「当たり前だ」 まったく、最近の戦闘員はモノを知らん。 「他はどうか?」 「はいッ」 「おっ、仏像怪人ニオーゾーか。いいぞ。案を出せ」 「はい。宗教法人ニオーゾーはどうですか。この名前に決まった暁には、ワタクシ、見事に御本尊をやってご覧に入れましょう」 「秘ッ密ッ結ッ社ッつってんだよッ。あと、オマエッ、座ってるだけで給料もらえると思うなよッ」 ったく、中間管理職は自己主張はげしいくせに、すぐサボりたがるからイヤだ。 「他はどうかッ」 すると、 「では、僕が……」 と、天才怪人アイキューが手を挙げた。 こいつは我が組織の作戦参謀。 その名の通り高いI.Qを誇る、クールなイケメンの怪人だ。 「おお、お前には期待しておるぞ」     
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