おとしもの

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それから1年と経たず、王女は婚約を破棄した。 彼女曰く「彼はニセモノだった」とのこと。 そして婚約破棄してから数日後、王女は再び婚約を結んだ。 婚約者の名前はヘンゼル。 彼女との会話の中にヒントを落とし、いつかそれが拾われることを願っていた。ぽっと出の小鳥(ニセモノ)に奪われてたまるか、と。 そして―― 『あの時君を助けた英雄(ヒーロー)は、君の英雄(ひでお)は、このオレだ』 と、気付いて欲しくて。 彼は無事、意中の相手――彼曰く『姫様』と、婚約をした。
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