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「でも、あんたの『痛くない』って当てになんないよね」
「なんで」
「だって、昔からあんた痛みには強いじゃん。転んで怪我してだらだら血が出てても、『へーきへーき』ってへらへら笑ってたりさ」
「……そうだっけ?」
「そうなのよ。見てる方が痛くてたまんなかったわ。痛いなら痛いって泣き叫ぶぐらいしてくれた方がこっちも安心なのに」
え――。
「なんかそれ……似たようなこと言われたな」
そう、あれは慎吾からだ。「悔しいなら悔しいと言えばいいのに」と言われた。今愛が言った言葉と同じような感じで。
思わず考え込んでしまう。
「……オレ、別に我慢なんかしてないんだけどな」
つい声に出してしまった呟きに、愛が小さなため息をつく。
「ま、あんたはそうなのかもしれないけどね――ねえ、それより透さ」
愛の声音がどこか興味津々なものに変わる。
「鈴ちゃん、元気?」
「はっ?」
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