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梅雨が明け、雨の降る日も少なくなり、オレがまともに登校を再開したのは、夏休みまであと数日という頃だった。
足の回復は順調で、ギプスも外れ、装具を装着して両足での歩行が可能になっていた。松葉杖はまだしばらく必要だけど、慣れもあってか、登校にもさして不便を感じることはなくなって、そういった面でのストレスはずいぶん減った。
なのに、気分は重いままだった。
鈴と、ずっとまともに話をしていない。
教室で顔を合わせても、ぎこちない挨拶程度のやり取りしかしなかった。
「喧嘩?」と友人に聞かれたけど、それには「違う」と答えるしかなかった。
喧嘩ならまだ良かったのに、と思う。
オレが謝って終わるような喧嘩なら、まだ良かった。
だけど、そうじゃない。
友人と談笑している鈴を目の端に捉え、胸が苦しくなる。
たまらず顔を逸らした。
このまま、鈴はオレから離れていってしまうのだろうか……。
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