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その彼は毎月十五日にやってきて穀類や注文した品を届けてくれる決まりだった。
それがどういうわけか今月は決まった日に来なかった。今まで一度もそんなことはなかったのに。
あんな元気の塊みたいなソラでも病気で寝込んだりするのかな、あいつもやっぱり人間だったとみんなは笑っていた。しかし必要な荷物を届けたり買ったりしなければならない。それでリーナの父親のオムテが代表で荷馬車で買い出しに行ったのだ。
当日みんなで彼を見送った。ほろが小さくなっていくと、集まっていた人たちは散っていったが、リーナは見えなくなるまでずっと一人で見送った。
はあ、と溜め息をついて空を仰ぐ。飛行機がやってくる気配はない。
ソラはここに来るとリーナのオムレツとコーヒーを摂っていくのが常で、いつも「コーヒー好きの親友にも飲ませてやりたい」と言って褒めてくれた。
「来てくれなきゃ、つまんない」
ポツリと呟いて溜め息をついた。
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