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『歩兵』の再教育
次の日の朝、あたしはスーツ姿で右目に黒い眼帯をして闘技場にいた。
ウルフと夜叉は既に闘技場のどこかに隠れているのだろう。
しばらくすると20人の「Pawn」達が闘技場にやって来た。
『随分と時間が掛かっての集合だな。普通はお前等が先に来ているものだろうが…
そんな事だからあんな弱小の組織の下っ端に好き勝手な事をされるんだよ!』
「申し訳ありません、Bishop様…」
『流石に今回の件はKing様もかなりお怒りのご様子…
ついては今からお前達を「再教育」する。実践形式で掛かって来い。
武器はそれぞれ好きな物を使え。勿論本物を使うんだ、いいな?それでは…始め!』
そう言うと、あたしは闘技場の中心に立つ。
Pawnのメンバーはあたしを囲むように並ぶ。
それぞれナイフや拳銃を持って、臨戦態勢を整えている。
なかなか動かないPawn達を見て、あたしは呆れた。
『お前等、いい加減にしろ!ただ突っ立ってる実践があるか!
誰でもいい…本気で掛かって来い!これ以上私を怒らせるな!』
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