Prologue:「死神」と『女王』

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『Pawnは何をやってるんだよ。オーナーに美鈴の事も教えないし、 ボディーガードとしては失格だな。帰ってから再教育するか…』 「美鈴と七海か…あの店のNo.1とNo.2を狙って来てるって事は完全に店を潰す気だな」 『流石にこれは出て行かないとまずいな…Master、どうします?』 あたしは左腕に着けたバングルを見て言う。あたしのバングルには盗聴器が付いており、 その内容はMasterである『Black Gemini』のトップの「風雅(ふうが)」が聞いている。BluetoothからMasterの声が聞こえる。 「家のシマ(縄張り)で薬か…多分覚醒剤かコカインだろう。 Queen、行けるか?ついでに、何処の組織の奴等か確認して来い」 「何時でも行けます。って言うか、いい加減に動きたくて仕方ないっすよ」 「だろうな。但し最低限の被害に留めろよ。Bishop、準備は出来たか?」 『ええ、何時でも行けます。とりあえず、客として潜入します』 「そうだな…オーナーから証拠を預かって来い。あと必要ならそいつ等と軽く遊んでやれ。 『殺すな』よ」 「それって…許可を出すって事ですか?」 「他にどうするというんだ?それから2人ともPawnの教育も忘れるなよ」 『分かりました、Master。じゃあ「お仕置き」をしますか』 「「Pawn」の教育って…帰ってからでいいんですか?」 「ああ、しばらくは動けないようにしてもいい。Bishopも立ち会うから安心しろ」 「了解。それじゃ行きますか!」
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