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~ギース・ロディ―ド・シュバルツの嫌いな人 ギースside~
俺は研究室の中を見渡したが、妖精はいないように見える。キョロキョロと見渡すと、姉上が微笑みながら、指をさして言った。
「今、ギース様の肩に浮いているのが、水を操る妖精ですよ。」
姿を見ようと、俺の肩からクスクスと笑う小さな声が聞こえた。そして、「しかたないわね。」という声と共に、その妖精は目の前に現れた。水色の髪色と瞳、そして服や小さな爪まで青色をしていた。
「私は水の妖精ミク。契約を済ましてあるから他の主人を持つことはできないけど、貴方かわいい子ね。」
クスクスと笑う妖精は可愛らしく、とても神秘的だった。
「ミク、貴方に触っても大丈夫ですか。」
ミクはクスクス笑って「ダメよ。」と答えた。俺が、顔を下に向け残念そうにしていると、その理由を姉上が答えた。
「純妖精たちは、主人以外が触れると死んでしまうのですよ。だから、主人以外は触れられないのです。」
俺はそれを聞くと、顔を上げ専属教師に目を向けた。
「先生、魔法生物と契約するにはどうすればいいのですか。俺も、魔法生物と契約したいです。」
先生は、とても嬉しそうに微笑むが、何故だか眉を寄せて残念そうな顔をした。
「王子には申し訳ありませんが、今すぐには無理です。契約についての勉強や武術を鍛えてからでないと、かなりの危険が伴います。我々は、人間ですから特に難しいですよ。」
それを聞くと、俺は落ち込んでしまい、下を向いてしまった。
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