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警官「それで、お姉さんは目の前で...」
紫穂「...はい。私の目の前で引き裂かれたんです」
警官「で、それが化物の仕業と?w」
紫穂「...はい」
警官は薄ら笑いで、小馬鹿にしたように言う。
わかっている。信じられる訳が無い。
目の当たりにした私でさえ信じられていないのに。
警官「あのねぇ、おばけなんて非科学的なもの信じてるの?君もう高校生でしょ?」
紫穂「......」
警官「いくらお姉さんが殺されたのがショックでもね、事情聴取に嘘吐かれちゃ困るんだよ...」
警官がそこまで言った所で、部屋の扉を勢い良く開ける音がした。
入ってきたのは30代程度の男。髪をオールバックにした小綺麗な格好をしている。
警官「こ、小駒巡s...」
警官が言いかけたのを小駒と呼ばれた男が遮り、食い気味に紫穂に質問してきた。
小駒「君、そのお姉さんを引き裂いた化物って、もしかしてこんなじゃなかったか」
小駒が見せてきた絵には、紫穂も見たあの真っ黒い...胎児のような形をしたおぞましい怪物が描かれていた。
紫穂「そっ...それです!!それ!!なんで...!?」
小駒「......君も、見てしまったんだな」
紫穂「えっ?」
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