ある親友との別れの話

夏の終わり

　本来、きょう8月31日というのは、次の日の学校に備えてゆっくり休息をとる日、もしくは溜まりに溜まった宿題を片付ける日だと相場が決まっている。

　しかし今日僕らは、ダラダラする誘惑に打ち勝ち、宿題も終わらせて(たぶん)、この公園に集まった。それは、中2の頃のメンバーで集まってクラス会をするためである。

　僕らのクラスは相当仲が良かったためか、出席率はなんと100パーセント。昨年引っ越してしまった奴でさえわざわざ来るということだ。ならば、僕だけが行かないというわけにはいかない。クラス会というものは普通、サイ○リヤなどのお手頃価格の飲食店などでやると思っていたのだが、気にしないことにした。

　それに元から運動は嫌いではないし、公園で遊ぶというのも小学生以来だから、実は少しだけ楽しみにしていたのも事実だ。もっとも、この暑さは計算外だが。

　この会の発起人にして、僕の大親友が、さっきのブリーチ野郎というわけである。名前はリョウ。ヤンチャな見た目とは裏腹に、面倒見の良さ、そして根のまっすぐさから皆に慕われている。クラスの兄貴分といった感じだ。