ニノ章

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「私、もう行かなくちゃ……」 「えりか……」 彼の表情が絶望に変わり掛けたが、 「約束、してくれる?」 その哀願の言い方に、 「ああ、約束する」 と、表情を留めた。 「哲也、私、幸せだったよ。今までありがとう」 そう言って芳音えりかは笑った。 「えりか……」 彼が何と言っていいか分からなかった雰囲気の中、芳音えりかは俺を見た。
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