プロローグ

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プロローグ

世界から謎が消えたのはいつからだっただろう。 モアイ像やナスカの地上絵。 アトランティス、宇宙。 数え切れないほどの謎がこの世界には満ちていた。 そんなあらゆる疑問は科学力という人間の作り出した、作り出してしまったものによって消え去った。 だが2050年、大きな地震と共に突然現れた大きな島。 科学の発展と共に消えてしまった天然の樹木に囲まれた異形の島。 謎に包まれたソレに喜びの声をあげたのは冒険家たちだった。 その島へと導かれ、そしてある物を発見する。 ここ最近の科学力では大して珍しくもない、ホログラムシステムを搭載した携帯型PCだった。 しかし、そこに映し出された人物は言った。 『歴史的実験を行います。 この場所ではありとあらゆる超能力が発現します。 そしてここにとあるモノを用意しました。 それを手にした者の人生はきっと素晴らしいものとなるでしょう』 震えた。 その場にいた冒険家たちは皆一同に体を震わせ、歓喜する。 本当かどうかは分からない。 けれども、謎の消え去った世界ではそれが心地よかった。 あの島が現れたことによって世界に再び謎が産まれた。 産声を上げたその謎は発達した科学力でさえ、解けることはなかった。     
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