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2 君が居た部屋
瀬田とルームシェアをするようになってからも、瀬田と度々訪れていたから、いくら独りの食事が面倒だとしても今、ミクリヤへと行けば御厨夫妻に(特に伊智子に根掘り葉掘り)色々と尋ねられるのは秋川にも判り切っていた。
瀬田は御厨夫妻(特に妻の方)に気に入られていた。
それもそうだろう。イケメンで高身長で礼儀正しく素直な性格で・・・そんな瀬田を一体、誰が嫌うというのだろう?
斯く言う秋川も、けして瀬田のことが嫌いな訳ではない。あんな事が遭った後の今でも、瀬田のことを嫌いになることはなかった。
いっそ嫌いになれたのならば、話は至って簡単だっただろうに。と秋川は思う。
強く思う。
今、秋川が思い返せば、瀬田はミクリヤで大いに飲み食いをしていたが、瀬田からの誘いで行った串カツが旨い居酒屋では生ビールやハイボールを飲んでいた。
一緒に暮らすようになってから秋川がワインを付き合わせると、瀬田は嫌な顔ひとつしなかった。
時々、自分でも買って来てまでして、秋川を誘い返してた。
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