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ぐったりした七翔君を抱き抱えながら、浴室の天井を見上げる。
すごく………よかった。
自分でするのとほぼ変わらないはずなのに、何でだろう。
俺より少しだけ華奢な……だけど女の子よりは骨ばった指と熱い彼の物が擦りつけられる感触。少し苦しそうな、でも気持ちよさげな七翔君の表情。それと耳に響く甘く切ない声を思い出すだけでヤバい。
普通に気持ちいいと思っていた彼女との行為はなんだったんだろう……。
「あの………志季さん……」
「ん?」
「えっと………もう一回しますか?」
七翔君に視線を戻すと、恥ずかしそうに目を伏せる。
もう一回って……まさか。
七翔君の肩を掴んで密着していた体に隙間を作ると………やっぱり。
出したばかりなのにゆるく立ち上がっている俺自身が見えた。
最悪だ。どれだけがっついてるんだよ。
「ごめん……」
恥ずかしすぎて最後は消えそうな声で謝ると、「嬉しい」と言って七翔君が抱きついてきた。
「な、七翔君?」
「だって志季さんが僕を見てこんなに感じてくれるんだもん。キスはできても実際僕を見たら気持ちが冷めちゃうんじゃないかって心配だったから」
そんなわけないのに。でも、少しの事で臆病になる気持ちは分かる。だから、俺の素直な気持ちを伝えるね。
「こんなに興奮したのも、気持ちよかったのも七翔君が初めてだよ」
「ほんと?」
「ほんと」
七翔君の目尻にぷくりと涙が盛り上がる。今にもこぼれ落ちそうそれに思わず口づけると、七翔君が幸せそうに表情を緩めた。
━━それ反則。
俺の中心が更にぐぐっと大きくなるのを感じる。
「あっ、すごい」なんて無邪気な言葉で煽るから止められなくなり、湯槽で再び快楽に溺れ2人一緒にのぼせてしまった。
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