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まさかの言葉に驚いていると、桃花さんがクスクスと笑った。 「冗談はやめてください。俺は真剣なんですから」 「あら、私も真剣よ。今だから言うけど、ずっと前からあなたの好意には気づいてたの。そしてね、私もあなたに惹かれてた」 「えっ………」 それってつまり、もっと早く告白してたら上手くいったってことなのか? 「何びっくりしてるの。私ね、転勤してすぐに彼に浮気されてすごく荒れてたの。だけど、星宮君といたら徐々に傷が癒えて彼にもさよならが言えたの」 「彼とは別れてたんですか?」 今もずっと付き合ってると思っていた。 「そうね。だけど、あなたは一向に交際を申し込んでくれない。かといって、5歳も上の私から申し込むなんて怖くて出来ない。それで、モヤモヤしてた時に地元でお見合いしたの。そしたら気が合ってすぐに結婚することになったのよ」 俺は何をやってたんだ。 「1つだけいいですか?桃花さんは………今、幸せですか?」 「うん、幸せよ。今の彼は本当にいい人なの」 こんな幸せそうな顔をされたらもう何も言えない。 「桃花さん、今までありがとうございました。好き………でした」 「ありがとう。私も好きだった。だけど私もあなたも臆病だったのね。私は今の彼には素直に気持ちを話すことにしたの。だから、星宮君も次に好きな人ができたら決して気持ちを隠さないでね。あなたはいい男よ。私が保証する」 それから1週間後、桃花さんは関西に行ってしまった。
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