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まあでも俺も変わらないか。昨日までの埋め合わせにと、年末まではお互いに予定をいれてない。 やっとゆっくりと七翔君に会える。 「俺からもお願いがあります」 「なんだ?」 「定時後はしばらく忙しいので、誘わないでくださいね」 「えっ?」 風早さんの所に行けないと暇になり俺を誘って来そうなので釘を刺しておく。 「じゃあ、俺出てきます」 こういうのは言ったもん勝ちなんだよ。 小桜さんのせいですっかり冷たくなったコーヒーを飲み干し、ゴミ箱に捨てる。 「星宮君、しばらくっていつまで?」 「さあ。俺と七翔君が許すまで、かな?」 「何で疑問形……。星宮君って、ちょっと御影に似てきたよな」 「風早さんに?それは光栄です」 「誉めてないから」 また拗ねてる。七翔君を不安にさせたのはこれでチャラにしてあげよう。 後数日で今年も終わる。休暇に入る前に病院に挨拶回りにいかないと。 この数ヶ月は本当に濃い日々だったな。桃花さんと別れたのは辛かったが、代わりに大切な七翔君や薫さんや風早さんと出会えた。ついでに小桜さんも。 「いってきます」 「あ、待てよ。俺も出るから」 「待てません」 「おい、星宮君!」 「小桜、煩いぞ」 ぷっ、係長に叱られてる。 「…………すみません。星宮っ」 かわまず部屋を出てすぐにやって来たエレベーターに乗り込み閉ボタンを連打するも、無理矢理ドアをこじ開けて小桜さんが乗り込んできた。 「待てって言ったのに。………悪かったよ。だから、また御影の店で飲もうな。今度は忘年会だな」 「それすぐじゃ……」 「そうか?」 「風早さんの店が開いたら考えます」 やっと小桜さんから解放され、それからは定時に帰れるように一心に働いた。
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