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6歳も離れている妹と一緒に遊んだりすることはなかったが、世間からすると仲の良い兄妹だとは思う。 こんな風に電話で話したり、たまに2人で出掛けたりもする。………大学生の妹にとっては財布代わりなのかもしれないが。 「まだ決まったわけじゃないから落ち込むな。そうだ、明日は早く帰れるから久しぶりに家に行くよ」 「本当?じゃあお兄ちゃんの会社の近くにあるケーキ屋さんでガトーショコラ買ってきて欲しいな」 「俺の会社の近くにケーキ屋なんかあったかな?」 仕事がら1日の大半を営業先の病院に出掛けているので、4年も働いている割には会社周辺の事をあまり知らない事に気づく。 「うん。結構有名なお店らしくて、友達もすごく美味しいって言ってたよ。お店の名前携帯に送るからよろしくね」 ケーキで機嫌が直るなら安いもんだ。 「分かった。買って行くよ。じゃあ明日な」 電話を切って時計を見ると、6時前。いつもならまだぐっすり寝てる時間だ。 はぁ、勘弁してくれよ。 もう一度布団に入るが全く眠れそうもない。深夜遅くまで資料に目を通していたので完全に寝不足だが、仕方がない。ため息をつきつつ起きることにした。
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