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「えっ?」
俺と風早さんさんがハモるように声を出した。
「志季君、慎に告白したの?」
「いえ、してません。七翔君以外に告白するなんてあり得ませんから」
「そうだよね。慎、お前誰かと勘違いしてるんじゃないのか?」
「そんな事ない。少し前、こいつがエレベーターで頭突きした後に言ったんだよ」
頭突き?
七翔君に告白した日だ。あの時俺の頭が小桜さんの顎を直撃して文句を言われたんだった。
そうだ。
「確かに好きって言いました」
「本当に?」
「はい。小桜さんがいつもより砕けた口調で話してくれて、その方が好きだって言ったんです。紛らわしい言い方をしてすみませんでした」
小桜さんに頭を下げると、彼はチッと舌打ちをした。社会人として舌打ちはどうかと思うが、今回だけは大目に見よう。
「星宮、好きって言うのは俺自身ではなく話し方に対してなんだな」
「……はい」
「分かった」
小桜さんは今度は特大のため息をついた。
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