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*** 眠い………。 どうやって佐藤さんを誘うかを考えていたら眠れなくなってしまい、結局寝たのは朝の5時。2時間も寝ていないからか頭がクラクラする。 小桜さんと俺、向かい合う2人がぼんやりしてるのは目立つみたいで、同じ課の人にやたらと心配された。 「星宮、外科部長に付き合わされたらしいな。大丈夫か?」 係長に声をかけられて、俺の疲れている原因が誤解されていることに気づく。あの外科部長は酒好きで有名でクラブやバーを梯子していつも朝まで飲み歩くらしく、俺もそれに付き合わされたと思われてるみたいだ。 休みの前でもないのにあの医者達は大丈夫なのか? 「はい、大丈夫です」 一次会で帰ったので。 「そうか。もしかして小桜も一緒に行ったのか?」 「いえ違います」 明らかな二日酔いの小桜さんを見て係長が勘違いしたのは不思議じゃない。それにしても眠そうだ。この人の酔い方はひたすら寝るというもので、一度寝たら全く起きないらしい。運転手さんに頼みこんで一緒に部屋まで運んでもらわなければ、下手すればマンション前で凍死だった。 「そうなのか。じゃあ別件かな?とにかく無理はするなよ」 係長は俺の肩をポンと叩くと、席に戻った。 そうだ佐藤さん……。 俺は行き掛けにコンビニで買った栄養ドリンクをごくりと飲み干し、気合いを入れて1フロア下の経理に向かった。 用事がないと入りにくいものだな。経理と総務の部屋の前で躊躇していると、入り口近くにいた人が用件を聞いてきた。 新入社員だろうか、対応がぎこちない。 「佐藤さんを呼んでもらえるかな?」 「佐藤ですか、………少々お待ち下さい」 とりあえずバーに誘う。その後は佐藤さんの返事しだいだ。
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