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「愛しているよ。魅咲(みさき)」 「嬉しいわ…貴仁(たかひと)さん。私も愛してる」 郊外のホテルで抱き合っている二人は、お互いの愛を確かめるように甘い言葉を(ささや)き合った。 「そろそろいいかい?」 そう言って貴仁が部屋の明かりを消し、漆黒の闇が広がると魅咲は言った。 「貴仁さん…。もしも私の命とあなたの命、どちらかしか生きられないような状況になったらどうする?」 「そんなこと決まっているじゃないか。魅咲の命を最優先するよ」 「本当に?」 「あぁ。君の為なら死んだって構わないさ」 その言葉を聞いて魅咲は涙を浮かべながら満面の笑みを見せ、両手で貴仁の首を強く握りしめた。 「がっ…み、魅咲…何を…!?」 「ありがとう…貴仁さん。これでまた…食欲が満たされるわ。本当に愛してる」 「ぐっ…がぁ…み…みさ…き…」 女性とは思えないような強い力で首を絞められた貴仁は、ホテルの柔らかなベッドにグッタリと横たわり、体液を垂れ流しながら絶命した。 ボキッ…グチャ… クチャ…クチャ…クチャ…クチャ 静寂の中、彼女の食事の音だけがホテルの部屋の中に響いた。
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