afterimage 残像

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私が先生を好きになったのは、高校に入学式して半年が過ぎた頃だった。 うちの学校は、各専門委員会に所属するのが決まりで、私は何となく、″ 安全委員会 ″という、名前のまんま、生徒達自身による、生徒の安全を守る会に名前を置いた。 「役員と顧問を紹介します」 その委員会の顧問が橋元先生だった。 「橋元です。二年生以上は知っていると思うが、俺は、体育とサッカー部のことばかり考える体育バカだ。委員会ではお前達が主となって自ら動け。俺はそれを見守るのみ」 一見、ぶっきらぼうにも見える細い目。 それでも笑うと、幼い顔は誰かに似てる。 筋肉美も隠せない、長身でスラリとした橋元先生。 当時、まだ20代だった先生は、女子の間では人気があったようだ。 ……今思うと不思議なんだけど。 私は、十歳しか変わらない先生に、お父さんの面影を重ねていた。
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