お笑い芸人ランキング Sランク編 笑福亭鶴瓶

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しかし、惜しむらくはこの人の性格。本来100点でもいい鶴瓶のトークスキルだが、鶴瓶は集団でいる時や、さんまなど自分と同等以上の実力を持った芸人と共演した時、一歩下がり他者に花を持たせてしまう性質を持っているため、5点引かせて頂いた。 自分一人の独演や、一対一のトークであれば、鶴瓶のトークは誰にも負けないほどの強烈な力を放つのであるが、鶴瓶は性格が優しすぎるのか、集団の中でぐいぐい前に出て笑いを取ったり、自分が同等以上と認めている相手を差し置いて、自分が前に出たりはしない。芸風が『遠慮がち』になってしまうのである。 鶴瓶がもっと笑いに関して貪欲になり、本気でガツガツ笑いを取りに来たら、他のお笑い芸人達は皆危機感を感じ、「やばい。あの人が本気で笑いを取りにきたら誰もかなわない」と、戦々恐々とするはずである。 本来それほどの才能を持った芸人なのであるが、鶴瓶はその性格ゆえ、自分で自分の才能をセーブしている感がある。 とは言え、だからこその鶴瓶という芸人であり、セーブを解き放った鶴瓶は暴走して、エヴァ初号機のように制御不能に陥る危険性も孕んでいるため、『駿河学』が『鶴瓶』という芸人を維持するためには、それは必要不可欠なことなのかもしれない(それが暴走しかけたのが、後述する『裸芸』での一幕である)。 落語に関してもトークと同様、当然高評価。豊富な経験と巧みな話術に裏打ちされた安定感抜群の落語は、Sランク評価に相応しいものである。     
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