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ヒロトとケン。
小学生の二人は、家が近所で、幼なじみだった。
物心つく前から一緒に遊び、仲もよかった。
ケンカなんかしたことがない。
何をするにも気が合う。
ヒロトがサッカーをしたい時は、ケンもボールを蹴りたいと思った。
ケンがテレビゲームで夢中になっていると、ヒロトも負けじとやり続ける。
二人は大きくなっても、離れることはないのだろうと、周囲の大人たちは想像していた。
夏の日。
学校が終わり、家に帰る途中、ヒロトが言い出した。
「あの大きな川に行かないか。泳ごうよ」
「いいな。行こう行こう」
「じゃあ、30分後にケンの家に行くから」
「分かった」
そうやって、二人は自転車で出掛けた。
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