Prologue

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「ん……お仕事より、かいせと、いちゃいちゃしてたい、な」 にへ、と笑って言われて、俺はうっかりほだされそうになる。 知ってる、いつもの手だ。こいつは、誰かを陥落させるのがうまい。  俺たちがいるのは、特殊な体質や技能から、普通の世界ではぐれものになってしまった人間で結成された組織なのだが、だから一種の自己アピールなのだろう、ある意味カラフルな人間が多い。見た目からやばいのもいる。  そんななかで、彼のまったくそめていない黒髪というのが珍しく、藍鶴の、その自然体の美しさというか……惹かれてる部分も確かにあるし、俺の中では潤いみたいになっている。b1ee5c7f-850d-4f38-bcde-9b5ea5fdeb1a
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