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剣市様にの家に来た日、剣市様から、
「広子。今日からここがお前の家だ。 昼間は自分の為に好きな事をすれば良い。 だがお前の夜の時間は全て私のものだ。 それだけは忘れるなよ。」
「はい。」
「それから…、お前は、私から広子と呼ばれるのが嫌だ、と言っていたな」
「はい。 私は、この名前が嫌いです。 剣市様からこの名前で呼ばれるのは、とても嫌です。」
「そうか…、そんなに、嫌か?」
「はい。」
「それでは、お前に私から新しい名前をやろう。」
「えっ!?」
「そんなに驚くことか? ずっと考えていたのだよ。 お前をここに住まわせると決めてから。」
「そうなんですね…、ありがとうございます。 是非、お名前を付けて頂きたいです。」
「分かった。 お前の新しい名前は若月だ。 毎夜、私の為に輝くいつまでも若く美しい月だ。 どうだ?この名前は?」
「若月…、嬉しいです! 今日から私は、剣市様の若月です。よろしくお願いします。」
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